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【C100】らずコレ参加曲「大地の歌姫」「アンジルフェータ・フォレイア」あとがき

先日のC100で初頒布になりました、らずりP活動10周年記念歌ってみたコンピレーション『Lazward Collection』に「大地の歌姫」「アンジルフェータ・フォレイア」の2曲の歌唱で参加させていただきました!
らずりさん、活動10周年、本当におめでとうございます!!🎉

こちらのページでは楽曲のネタバレも交えながら2曲をどんな風に歌っていたのか、というライナーノーツというかあとがきのようなものを書いてみたいと思います。
※思いっきり楽曲の核心に触れたりしていますので、らずコレの該当曲を聴いていただいてからお読みいただくことをおすすめします!

大地の歌姫

らずコレでは、すとぼ水こと『Story Box -追憶の水-』より「大地の歌姫」をソロ曲として歌わせていただきました!
ソロ曲…なのですが、原曲はリン・レンのデュエット曲なんですよね(笑)
ということで人生初の歌い分けにもチャレンジしてみました。

さて、ボーカル19人に対して50人くらいの声がきこえる声帯分裂コンピとして話題?のらずコレですが、「大地の歌姫」におけるデュエットはちょっと他の曲と性質が違うんですよね。
普通、歌い分けというのは曲中の登場人物をより生き生きと表現する手段としてするものだと思うのですが、「大地の歌姫」、がっつりデュエットで最初以外はほぼ1フレーズごとにパートが切り替わっているのにも関わらず、実は徹頭徹尾さいしょからさいごまで「一人」の歌なんです。
(最後に救いが現れる解釈もできなくはないのですが、私はずっと一人、という解釈をしました)

「大地の歌姫」は、大地を癒す歌声を持つ歌姫が閉ざされた場所でただ一人、国を守るために誰にも届かない歌を歌い続ける、という曲で、この「身を賭して世界を守る少女のことは一体誰が守ってくれるの?」というモチーフ、狂おしいくらい好きなんですよね…。そこにらずりさんの骨太なメロディが合わさってしまったらもう…2回出てくるサビの「歌よ~」のフレーズがとても好きすぎて、担当曲に決まる前から気付くと口ずさんでました。
あとイントロも…遠景からだんだん神殿に近づいていって扉が開いていく感じが物語の「始まり」感があってとても好きです。
「大地の歌姫」は、らずりさんのご紹介記事でも書いていただいていた通り、2021年6月のミュートピアで初めてコラボをご一緒した際に、いつか歌ってほしい!ということでいただいていた妄想リクエスト?曲のうちのひとつだったのですが、私の好みをドンピシャで撃ち抜いてきたらずりさんは本当にすごいなと思いました…。

さて、話を戻しまして、この「一人」だけどデュエットの曲、一体どうしようかというところで最初は特に歌い分けをせずにいこうかとも思っていたのですが、せっかくの機会なら原曲通りのパート分けでいきたい、ということで下記のようなイメージで歌い分けをしてみることにしました。

・リンパート:大地の歌姫視点
・レンパート:地の文視点

おそらく原曲側はどちらもモノガタル者というか第三者視点で歌っているんじゃないかな、と思ったのですが、ここは一歩踏み込んでより歌姫に近いところで歌ってみたいな、という気持ちがあったので、こんな感じにしてみました。
リンパートの歌姫視点は、曲中の歌姫のイメージの可憐で純粋な印象を目指しつつ、レンパートの地の文視点は物語の地の文を読んだ時の読者の心の動き…つまり楽曲を受けた各フレーズに対する私の心情というかイメージをそのまま反映させてみました(笑)
なので、レンパートのほうが音色はやわらかいのですが、リンパートに比べて表現が強めについているかな、と思います。

歌い分けにあたっては、

・声を喉で絶対作らない(この楽曲の難易度で作った声で歌うのは無理なので…笑)
・「一人」の曲なので声を分けすぎない(原曲のリン・レンも声が近いので)

ということを念頭において、歌い分けをしないで歌った時の歌い方をベースにしつつ、声が最後に鳴る(共鳴する)場所の位置をちょっとだけ変えるというやりかたで分けてみました。
なので、他のみなさんほどははっきり声帯は分裂していないと思います。
どれだけ無理なく移行できるかなーということで、よく自分→リン→レン→自分の切り替えをしながら歌って試していました…収録時はそれぞれ別に録りましたが…(笑)
ちなみに歌い分けなし(自分)で歌うとややレンパート寄りの感じになります。

なお、この曲は基本上記2パートで歌い分けをしているのですが、曲のラストだけは原曲のモノガタル者視点のリン・レンで歌っているのでまた少し雰囲気が変わっていると思います。上位存在なのでちょっと心がないです(笑)

果たして歌姫の手を引く者は現れるのか…いつか物語の続きが紡がれる日を待ちたいと思います!

アンジルフェータ・フォレイア

らずコレでは合唱曲として、runeさん・秣本瑳羅さん・柚理しょうこさん・紗輪さん・幸野綺華さんの5人の歌姫たちと一緒に「アンジルフェータ・フォレイア」に参加させていただきました!

最初の参加希望確認の際には、実は私はもう一つの合唱曲「ソルファーリナリア」寄りの希望で出させていただいていたんですね…声質的には「アンジルフェータ・フォレイア」の方が合っているかもとは思ったのですが、原曲の構造が難しそうだったので理解できるかちょっと自信がなく…。
らずりさんから「アンジルフェータ・フォレイア」でお願いします、と言われたときには「あっ、そうですよね〜…」となりました(笑)
精霊の森から逃れる術などないのだ。

この「アンジルフェータ・フォレイア」、楽曲単体で聴くと、歌詞とメロディの美しさから神聖さあふれる慈愛の森というイメージが立ち上がってくるのですが、なんだかこう…聴いていると慈愛の方向性が人外っぽい気がしたんですよね…。
その後らずりさんから「葬送の歌です」というキーワードをいただいて確信を深め、中低音メインのパートを任せていただいていたこともあって、森のヤバいところ…もとい森の深さや湿度、大きさ、恐ろしさ(の一歩手前くらい)あたりの担当のつもりでいってみよう、と方向性をきめました。
途中までのパートが集まった仮mixを聴かせていただいて、森の壮麗さや清浄さ、美しさはきっと他のみなさまが表現してくださるだろう、とそこは安心しておまかせしてました(笑)

その後すとぼ森に収録されている以外の関連楽曲を聴きこんだり、らずりさん主催の森関連楽曲アンソロ(『セイレイノモリ』『水の精霊、川と森を思う』)を読ませていただいたりしたのですが、ほんと…森……(リナリアで感情ジェットコースターの意味がわかりました…夜空のコランダムが好きなのでいまのところ星派かなと思いつつ…)

パート分けは、らずりさんのご紹介記事にもあるのですが、序盤の代わる代わるボーカルが切り替わるところでは「森に在れ」を担当しています。
複数回出てくる造語パートだとラスト以外の「Birdazel Angelina」とか2回目以降のサビの「AnzelFe-ta Foreiwe」の通常キーの主旋律を歌っているので、そのあたりから見当をつけていただくと大体どのへんを歌っているか探していただけるかな〜と思います。
あとはハモでハッスルしているのは私かもしれません…(笑)
担当パートでの個人的なイチオシポイントは「さすれば、許そう あなたが此処に存在することを」のところです。この、森から目線みたいなのがとても好きです。

ご一緒した5人の歌姫の個人的なイチオシポイントはこちら

◆runeさん:声楽的な基礎に裏付けられた圧倒的な歌声!なんと言っても造語部分の超高音パート…!特に「UnDina~Blike Lia」のフレーズではオクターブ上の主旋律を担当されているのですが、この高さをこの美しさで悠然と歌い上げられるruneさんの歌唱力にはただただ敬服するばかりです…。
◆秣本瑳羅さん:凛としつつ色気のあるお声にはついつい耳が吸い寄せられてしまう魅力があります!表現力といいますか、世界に対する説得力がすばらしい…特に「讃えよ、緑の守護を」はこれは逆らえないな…と本能が直感しました…。
◆柚理しょうこさん:「天使のよう」が割り振られているのは完全に解釈一致でした。しょうこさんの本領が発揮されているのはなんと言ってもラストですかね…透明にされてしまう…。あと「Birdazel Angelina」のハモが最高にぞくぞくするので聴いてください。
◆紗輪さん:まっすぐなお声に森の精霊の無垢さや無邪気さが見えるようで、まさに精霊の森を表現された歌声がとても素敵です。特に好きなところは「光の粒が森を囲んで」の部分で、本当に目の前に光の粒子がふわふわ舞い踊る情景が見えるような気持ちになります。
◆幸野綺華さん:こちらも超高音パートをご担当されていて、一部造語パートと日本語の超高音パートではオクターブ上の主旋律パートを歌われています。超高音なのにとてもやさしい音色なのが素敵…。通常音パートだと「小さな光を」の表現が好きで、胸がきゅっとなります。

本当に素晴らしい方々とご一緒できたことを嬉しく思います…!!!
6者6様の色とりどりの歌声が織りなす森の世界をご堪能いただけたら幸いです!

この2曲を含めた、総勢19名のボーカルによるらずりP楽曲の珠玉の歌ってみた22曲が収録されている『Lazward Collection』は、らずりさんのサークル「Lazward」様のBOOTHにて通販受付中です!
もしまだ聴いてないよ、という方は、ぜひぜひあなたのお手元に…!!

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