こんにちは、空華オキです。
2023年ももうすぐ終わりに差し掛かっているタイミングではありますが、オキさん、ひとつ、大事な曲の振り返りができていませんね?
ということで、大変遅くなってしまいましたが、7/1~7/7に開催されていた「ボカデュオ2023」というお祭りにて「カナリアと止まり木」というチームで参加させていただいた「となりのまほろば」という楽曲について振り返ってみたいと思います!
(以前ご紹介した、もう1つのチームの作品、「不凋花のアスフォデル」についてはこちら)
以降では「となりのまほろば」のネタバレ(本編の内容)も含みますので、まだ見てないよ!という方は、まずはぜひ動画をご覧いただけましたら!🙌
チーム「カナリアと止まり木」について
「となりのまほろば」を制作したチーム「カナリアと止まり木」は、こんなメンバーで構成されていました!(敬称略)
▼Vocal:
RiCO, 空華オキ
▼Music:
Sceno Ichiro, R. Ishikawa
▼Lyrics:
RiCO, 空華オキ, Sceno Ichiro, R. Ishikawa
▼Violin:
空華オキ
▼Guitar & Bass:
R. Ishikawa
▼Mix:
Sceno Ichiro
▼Title logo design:
新谷梨子
▼Illustration & Movie:
7:24
ツインボーカルに加えてボカロP(作曲家)が2人だったり、メンバーそれぞれが複数の役割を兼任していたり(タイトルロゴデザインの新谷梨子さんはRiCOさんの別名義)と、なにやら大変賑やかな感じになっていますが、どうしてこんなチームが生まれたのかというと…。
ことの始まりは今回のボカデュオよりさらに昔に遡り…。
普段、私はIshikawaさんとnil-Glassというユニットで、ボーカルを担当したりバイオリンを弾いたり(たまに作詞したり)しながらオリジナルの楽曲を作っているのですが、そのIshikawaさんと本格的に一緒に楽曲制作を始めたのと同時期の2021年6月に、ナナミPの「Ancient Blue-douze voix-」という合唱曲でRiCOさんとご一緒させていただいたのがRiCOさんとの出会いでした(こちらの曲は『カンバスの追憶』というCDにも収録されています)。
その頃は私も同人音楽(と歌ってみた)界隈に飛び込んですぐのことだったので、まだ右も左も…というような感じだったのですが、「Ancient Blue-douze voix-」でRiCOさんがご担当されたパートを聴いて「凄いボーカルさんがいるぞ…?!」と思ったのを今でもよく覚えています(そしてどちらかというと服飾などデザイン方面のほうが本職でいらっしゃったと聞いて、更にびっくりしたのも覚えています)。
RiCOさんの歌声の凄さというのは、色々な楽曲を歌いこなせてしまうその技術力ももちろんなのですが、声に物語を持っているというか、その曲その曲の色を一声で描き出せる力を持っているところだと個人的には思っていて、私はその歌力にすっかり惚れ込んでしまったのでした。
RiCOさんとはそこからのご縁でTwitterのTL上などで色々お話させていただくようになったのですが、M3でnil-Glassとしてサークル参加(実際にはnil-Glassはサークルではなかったのですが今は説明を割愛します笑)しているところにRiCOさんがSceno Ichiroさんこと瀬乃さんを連れて遊びにきてくださり、そこから瀬乃さんの作品も聴かせていただくようになって、お2人と仲良くさせていただくようになったのでした。
瀬乃さんは舞台音楽からライブ活動、ライブ作曲イベント、ボカロ曲制作まで精力的に幅広く活動されている作曲家さんで、特に私は瀬乃さんの楽曲の「音」というものへの信頼、そして向き合い方や、まるで舞台作品の演出を読み解いていくかのような考察の楽しみのある作風(あくまで個人的な感想ですが)がとても好きだなあと思っています。
こんな経緯もあって、前々からRiCOさんと密にご一緒できる機会があったらいいなあと思っていたのですが、ある時に、せっかく普段それぞれが作曲家さんと組んで活動しているので、それぞれの作曲を交換して歌ってみたら面白いのでは?というアイデアで盛り上がり、そこに瀬乃さんからコライト(共同作曲)のご提案をいただき、ちょうどそのタイミングで今年のボカデュオ(歌い手 × ボカロP × 絵師 × 動画師 × MIX師 等で組んでオリジナル音楽作品を作り上げるという企画)の開催も耳にして…、というような形でツインボーカルに作曲家2人という体制での参加が決まったのでした。
さらにそのタイミングで、7:24さんこと犬飼さんがボカデュオの企画が気になってらっしゃる(ただし全員知り合いのチームがあれば…)という旨をツイートされていたのを拝見したのでした。
犬飼さんは柔らかくやさしい絵柄を基調とされつつも、ポップなタッチからシリアスな描写まで幅広い表現世界をお持ちのイラストレーターさんで、ボカロPさんと組んで動画の制作もされていて、ボーカロイドや楽曲への愛が深いアーティストさんです。
私は特に前述の『カンバスの追憶』のジャケットイラストに描かれている「カンバスの追憶ちゃん(仮)」が大好きなのですが、やわらかいタッチながらも静謐で意志のあるカンバスの追憶ちゃんの姿が脳裏に焼き付いて離れず、きっと瀬乃さんとIshikawaさんが生みだすどんな曲調やテーマでも描きこなしてくださるだろう、という思いもあり(この時は何も具体的な楽曲制作は始まっていなかったのですが、何となくこの時点で、わりとキャラクター性が立つストーリーよりも、精神的な機微に触れるようなテーマになるんじゃないか…という直感もありました)、メンバーに犬飼さんを猛プッシュし…、そして「知らない人も混在しているのですが(当時)、やり取りは私が窓口になりますので!」という、今考えれば相当強引なお誘いにもかかわらず、ありがたくも犬飼さんからも参加のご快諾をいただき、めでたくこの5人での参加が決定したのでした。
ちなみにボカデュオでのご縁を経て2023年に公開されたRiCOさん&瀬乃さん&犬飼さんが関わられている「絡る実」という作品があるのですが、お3方の魅力がもう本当に満載なので、ぜひこちらもご覧になってください!✨
(私が千万の言葉を尽くすより見ていただいたほうが早い…笑)
参加の体制が決まったところで、どんな曲にしていこう…?ということで、最初に犬飼さんを除く楽曲チーム側の4人でアイデア出しの通話をしたのですが、RiCOさんが鳥のような軽やかな歌声のイメージ、私の歌声は木や大地のような包み込む系のイメージで、ゆったりした自然っぽいアコースティック調or民族調が2人の声が合わさったときに良いのでは、とか、バンドっぽい要素もあって楽器も弾いたら面白そう…というような流れになり、コライト楽曲ということもあるし、この4人は全員作詞経験者なのできっと作詞はなんとかなるだろう!(希望的観測)というようなことで、まずはこのあたりの要素をふまえて曲先で曲作りを進めてみましょう!ということになったのでした。
ちなみに、「カナリアと止まり木」というチーム名はRiCOさんの案なのですが、この時のアイデア出しからの流れで生まれたもので、
・RiCOさん:鳥イメージ🐤→カナリア / 私:木イメージ🌳→止まり木
・ボーカル:鳥イメージ🐤 / 作曲家:止まり木イメージ🌳
・カナリアはラテン語の「犬」が語源:犬飼さん🐾
という要素が組み合わさってできています(RiCOさん天才か????)
上に載せたチームカードはRiCOさん、チームカード内にもあるチームロゴは犬飼さんが作ってくださったのですが、このチームロゴ、5人の要素がふんだんに散りばめられていてとってもエモいんですよね…。
このあたりのことは犬飼さんの下記のfanbox記事でも触れていただいてますので、よろしければぜひ!
【ボカデュオ関連記事】🐤カナリアと止まり木🌳~チーム名&作品について~
楽曲「となりのまほろば」について
コライトについて(私が見えていた範囲で)
最終的にはアコースティックな楽曲に落ち着いたのですが、当初はまだ民族調っぽい方向に展開する可能性もあったので、アイリッシュにも馴染みのある瀬乃さんにきっかけとなる最初のフレーズをお願いし、そこからIshikawaさん→瀬乃さん→Ishikawaさん…とリレー形式で作曲&編曲を進めていく形になりました。
お2人の担当箇所、編曲なども含めると入り組んでいるので一概にはどこ、と言いにくいところもあるのですが、メロディ的なメイン担当は
・Aメロ&中盤スキャットゾーン:瀬乃さん
・B&サビメロ:Ishikawaさん
でした。
おや…?と思っていただけた方もいらっしゃると思うのですが、実はこれ、1番のRiCOさんと私の歌唱パートとも対応していたりします(RiCOさんがAメロ、私がB・サビメロの歌詞パート)。
私はこのフェーズは傍から見させていただいていたのですが、意識的か無意識的かはともかく、やはり一緒に活動していると歌声をよく聴いているので、それぞれいつもの組み合わせに対して親和性が高いメロディが出てきやすいのかも…?などと思ったりしていました(でも逆パターンも歌ってみたかったので、逆転する2番はそれはそれでとても楽しかったです…!)
ちなみにこの担当メロディ分けをふまえた上で終盤の「ともに すごそう~」からラストまでの部分を聴いていただくと、ちょっとした発見があるかもしれないです。
(めちゃくちゃコライトの醍醐味だな…って思います…最初に聴いた時私は鳥肌が立ちそうになりました!)
また、「となりのまほろば」は初期の段階からIshikawaさんと私が楽器を弾くことが決まっていたのですが、おおむね
・ベース:瀬乃さん
・ギター&バイオリン:Ishikawaさん
がメインでフレーズを書かれていました。
Ishikawaさんからは瀬乃さんの動くベースのフレーズが歯ごたえもあって弾くのが楽しいという話をよく聞いていたのですが、「となりのまほろば」にいただいたご感想の中でベースラインの動きに言及してくださっているものもあって、とてもよく聴いてくださっているんだなあ…と(担当したわけでもないのに)嬉しくなっていました。
バイオリンは、今回はスポット参戦のような形で、2:47くらいの中~終盤にかけてのスキャットゾーンの裏で弾かせていただきました。
(制作の途中までバイオリンパートがなかったのと、瀬乃さんのピアノサウンドがめちゃくちゃよかったので、バイオリンの存在を忘れてくれないかな…?と思っていたのですが全然忘れてもらえませんでした…笑)
スキャットゾーンは楽曲の展開が盛り上がる部分でありながら、メインはやっぱり声!というのを明確にしたいところではあったので、あまりドラマチックにはなりすぎないように、できるだけ軽やかに弾くぞ…ということを意識していました。
(それなのにIshikawaさんが途中で私が好きなタイプのD線G線(低音)の使い方をしてきて…思いっきりごりっと弾きたい欲を押しとどめるのが大変でした😂)
とは言いつつも、今回は瀬乃さんもフィドル(≒バイオリン)の知識がある方だったので、バイオリン的にとても弾きやすい調に設定していただりして、伸び伸びと弾かせていただいたなあと思います。
作詞について
こんな感じで作曲が進行していった「となりのまほろば」ですが、一体どのように作詞を進めたのかというと…。
まず、最初に瀬乃さんからチーム名や「ボカデュオ」の企画そのものからインスピレーションを受けたということで、「止まり木=居場所、歌=カナリア」の着想で思いついた歌詞の原案をいただき、その原案に対して意見出しをしていきました。
最初の案では一貫してカナリア視点だったのですが、ここの意見出しで木の視点も加わりました。
その後、忘れもしない、2023年の春M3のアフターでの出来事…。
楽曲担当の4人でカラオケボックスに缶詰になりながら、大作詞大会をしたのでした(笑)
いただいていた原案はまだメロディとは対応していなかったということや、新たに木の視点も追加になったということをふまえつつ、ブレストのような形で各フレーズに対する歌詞を考えていったのですが…メンバーの楽曲と「言葉」に対する感覚の鋭敏さに、M3出展後の疲れも吹き飛ぶかのような楽しい時間を過ごさせていただきました。
カナリアと木はそれぞれどんなキャラクターなのか、どんな言葉をつかうのか、カナリアと木の関係における対等とはなにか、お互いがわからなくてもわかるとはどういう心地なのか、たとえばこの時カナリアの視点は、木の視点はどこを見ているのか、「またね」の感覚とは――等々。
誰でも簡単に理解できるとてもやさしく平易な言葉で紡がれた言葉たちだけれど、その中にぎゅぎゅっと閉じ込めた思いのようなものが、「となりのまほろば」というタイトルと共に、聞いてくださった方の心に少しでも何かを響かせてくれたらいいなあ…と思っています。
私的「となりのまほろば」推しポイント
最後に、「となりのまほろば」本編の、まだ触れていない個人的な推しポイントをひたすら書き綴っていこうと思います!(笑)
あくまで個人的な感想なので、間違ってたらごめんなさい!(関係者のみなさま指摘してね!笑)
まずは犬飼さんによるカナりこさん(カナリアイメージのRiCOさん)とお木さん(木イメージの私)のキャラクターデザイン!
カナリアイエローを彷彿とさせる色合いのカナりこさんは羽をまとうかのように軽やかで愛らしく、そして大地にしっかりと根付く幹のようなドレスを身につけたお木さんは包容感のある表情をしていて――イラストの絵本のようなやさしげなタッチもまさに「となりのまほろば」の世界観にぴったりで本当に大好きです!
犬飼さんのイラストによって、チームメンバーの中でも「となりのまほろば」の解像度が一気に上がったように思います!
ビジュアル面では、RiCOさんが新谷梨子さん名義でご担当くださったタイトルロゴもぜひじっくり見ていただきたいです!
カナリアと止まり木の要素や、やわらかな世界観が十二分に表現されていて、この曲にはこれ以外のロゴはありえないなあ…と私は思っています。
RiCOさんは他にも歌詞の文字組みもご担当いただきました!
流れる「うた」のような文字組みの心地よさを味わっていただけたら嬉しいです!
本編、まず冒頭ですが…ゆったりとした情緒溢れるピアノイントロから、RiCOさんの声で一気に楽曲世界に引き込まれていく感覚が大好きです。
カナリア視点から始まる一番ですが、歌詞が固まる前からAメロのこのフレーズで始まるならRiCOさんで!ということを私は強く主張していました(笑)
最初のブレスから本当に魅力的で、RiCOさんの表現力の素晴らしさを改めて実感していました。
「となりのまほろば」でのRiCOさんはカナリアとして軽やかな歌声を披露していますが、決して軽い歌声ということはなくて、実はmixバランスのさじ加減1つで私よりも深い響きとして感じられるような、そんな豊かな歌声で歌ってくださっていたのでした。
(一方、私は包容力のある木のイメージで、とのことだったので優しさや伸びやかさは意識しつつ、カナリアパートとのギャップが出ないように重くなりすぎないようにしたりしていました)
Bメロになって視点が交代し、そしてサビ。
これは確か瀬乃さんのご提案だったと思うのですが、サビ冒頭に歌詞がない構成にしたい、と伺った時には非常に衝撃を受けました。
そんなことって、リスナーさんに受け入れてもらえるのかしら…???
でも、この「lalala〜」が何かということを読み解くと、脳内で意味の焦点を結ばない何かであり、つまり「カナリア」と「止まり木」それぞれか発している「わからない」何かであって、むしろそれが「カナリア」と「止まり木」たち自身にとって最も主張したいことだ…ということに気づいてからは、むしろこの曲にとってこれ以上のサビ入りはありえないなぁ…と思っています。
そして、特に詳しくお伝えしていなかったにもかかわらず、ここで動画でばっちり「lalala〜」側の人物にスポットを当ててくださった犬飼さんの洞察の素晴らしさといったら…!
楽曲側メンバーと犬飼さんは基本別動で作業をするスタイルをとっていたのですが、ちゃんと心が通じ合ってる…!一緒に作ってる…!!と、とても嬉しくなったのでした。
犬飼さんの動画演出の素晴らしさつながりでは、次の2番Aメロが個人的に一番衝撃を受けたところでした。
動画の1:36からのところなので是非見ていただきたいのですが……、ここは、私がメインパート、RiCOさんがコーラスパートを歌う箇所なので、当然音楽的に聞くと私がメインのように聞こえてくるところなのですが、カナりこさんの背中を見るこの視点と合わせて聞くと、一気に意味合いが逆転するんですよね…。
つまり、「うた」をうたっているカナリアが主として存在していて、それを目線で追っている止まり木の内心の気持ちが歌詞、であるような…。
それまでの私は音楽的な方向性や、1番の対比構造だなあというくらいの認識でしかこの箇所について捉えられていなかったのですが(理解が浅かったともいう)、犬飼さんのこの動画を拝見したときに、まさにパチッとピースがハマったというか、一気にここでの止まり木の気持ちが腑に落ちたというか…。
RiCOさんの歌声もより鮮やかに聞こえてくるような気がして、「これが一緒に作品を創るということか…!」と打ち震えたのを覚えています。
本当に素晴らしい方たちとご一緒させてもらったなあ…と改めてつくづく思います。
あっ、2番AメロラストのRiCOさんのカナリアの鳴き声(っぽいパート)が最高にかわいいのでじ~~~っくり聞いてください!
(ここはIshikawaさんがこだわっていて、だいぶ初期から歌詞を指定していました!笑)
さて…、お待ちかね?のバイオリンも含めた3つのメロディで構成されているスキャットゾーンについてですが、ここは全体の中でも一番完成が遅くなった部分になります。
メロディ自体の完成は早かったのですが、カナリアらしさ、止まり木らしさを出せる音(音素?)とは一体…?というところが難題で…。
まず、私とRiCOさんで、それぞれを表現できそうな音の候補をいくつか出してメロディにあわせて試し録り→その中から楽曲メンバー内で意見を出し合って候補を絞る→とりあえず絞れたものを全部本番のつもりで録る→やっぱり音をフレーズ内で細かく組み合わせたほうがいいのでは?となり最終版の収録…という、実はこだわってたんですね…という…(笑)
ただ、その甲斐もあって、楽曲の盛り上がりにふさわしい、本当にカナリアと止まり木が違う「ことば」を交わしあっているような、そんな場面になったんじゃないかと思います。
というか、ここのお木さんフレーズのメロディ、最初から最後まで私の好みの音形で構築されてるんですが…一体どういうことなんでしょうね…???(心を読まれた…???笑)
ちなみにここは止まり木役の私がフレーズの入りを先行するのですが、その関係上、うっかりすると私が主旋律みたいに聴こえ続けてしまう可能性があり…かといって私の側をサブにするのではなくて、何とかして全く同じ重みでカナリアと止まり木が聞こえ続けたいです~~~という無理なお願いをMixの瀬乃さんにしていたのですが、本当に完璧なバランスで叶えてくださいました!
しかも犬飼さんにはこの経緯を全くお伝えしていなかったにもかかわらず、お木さんが最初に登場→その後にカナりこさんをアップで映すという、序盤にRiCOさん側がしっかり強調されて認識できる動画演出をしてくださり…あまりの以心伝心具合に犬飼さんに全部見られてる?!?!と思ったものでした(ここの様々な色の光の円が広がっていくエフェクトも、互いの歌や「ことば」の交わしあいを具現化してくださっているようでとても素敵なのです…)。
クリエイターさんって…すごいや……。
「ああ」、別れであり詠嘆の「ああ」だけど決して悲しくはないというニュアンスを出すのすごい難しいなと思って私は膨大なテイクを録ったりしたのですが(笑)、まあそれは置いておいて、楽曲は最後に向かっていきます。
それぞれのメロディでそれぞれの、でも同じ気持ちを歌い交わし合い…ラストで重なり合う思い…(改めて聞くとRiCOさんと私の声の相性いいな…)。
ちなみに、全編を通してカナリアパートは歌詞が横書き、止まり木は縦書きで表示されていたのですが、最後の最後でそれが1つになります(犬飼さんの天才の発想…)。
この「出会おう」、実はリズムが違っていたり音程が変わるタイミングが違ったりしているのですが、それでいてユニゾンよりユニゾンらしさがあるというか、異なる存在がひとときひとつの心になって、そしてまた分かれていく感覚を表した、本当に素晴らしい構成だな…と思っています。
えっ、推しポイント多すぎ?!ほとんど全部じゃん…って?!?!(バレてしまった…)
ご一緒した皆さんが最高なのが悪いんです…ゆるしてください…。。。
またこの先も、「カナリアと止まり木」のみなさんとご一緒できる機会があったらいいなあと思いつつ(いや本当に一緒にやりましょうね???)、「となりのまほろば」がこの先も長く楽しんでいただける作品になったらいいなと願っております!!!